命をいただくからこそ、まっすぐに
ペットフードの多くは、実は「人間が食べられない」ものがほとんど。
日本ではペットは法律上「器物」とされ、
人間や家畜用では使えない添加物や、鮮度の落ちた原料も使える現状があります。
でも、私たちにとってペットは“家族”。
喋れないだけで、大切な命です。
だからこそ、「人が食べられないものを、家族に食べさせるのはおかしい」と思いました。
ぽけっとでは、食肉処理業・食肉販売業の許可を取得した衛生的な施設で、
人間用に処理したシカ肉だけを使っています。
もちろん、私自身がすべて試食。
息子とメリーが一緒に“分け合って食べられるおやつ”であることが、何よりのこだわりです。
シカおやつのはじまりは、私の大切な家族——母の愛犬「メリー」でした。
メリーは私にとって妹のような存在。
ある日、メリーの乳首の横に腫瘍が見つかり、手術をすることに。
子宮と卵巣も摘出する大きな手術で、無事に終えたものの、術後はまったく食べられなくなってしまいました。
「何か食べないと体力がもたない…」
特別なおやつも、大好きな芋も、何も口にしてくれない日が続きました。
今日食べなかったら点滴を、という瀬戸際の夜——
ふと頭に浮かんだのが「シカ肉」でした。
冷凍庫からシカ肉を取り出し、おじやにして上澄みをすくい、そっと差し出すと…
クンクンと匂いを嗅いで、ペロッ。
メリーが初めて口にしてくれた瞬間でした。
その日、メリーは点滴を免れました。
そこからの回復は見違えるほど早く、おかゆを食べ、どんどん元気を取り戻していったのです。
「シカって、ほんまに滋養のある食べ物なんや…」
そう実感しました。
もしあの時、家にシカ肉がなかったら——
たまたま私が猟師で冷凍庫にシカ肉があったからこそ、メリーを助けることができた。
その経験から、「シカ肉をペット用にも届けたい」と強く思いました。
それが、ぽけっとのシカおやつの始まりでした。
そしてもうひとつのきっかけ、キャンプでのひらめき
私たちはキャンプが大好き。
いつもシカ肉を持って行っては、自然の中でおいしくいただいています。
ある日、息子が言いました。
「車の中でも食べられるシカ、ないかな?」
焼くのは無理。なら乾かしてみよう!と、シカ肉をドライにしてみたけれど——
硬い、硬すぎる。
そこでミンチにして、薄くのばしてからドライにしてみたところ、
硬すぎず、でもパリッとした食感がちゃんと残っていて、息子に大好評!
それがのちの【シカチップス】のはじまりでした。
口の中を傷つける心配が少なく、噛まずに食べちゃう子にも安心。
いったんミンチにしてあるから、優しい食感なのに香ばしくて美味しい。
この“車の中で食べられるシカ”から、今のペット用シカおやつづくりへと広がっていきました。
🐾 命をむだにしない、ぜんぶ活かす
今ではシカチップスをはじめ、ハツやレバーなどの内臓ドライ、
娘の歯固め代わりに噛ませていたアキレス腱ドライ、
めずらしいタンや腎臓のドライ、
そして骨——肩甲骨や骨盤といった珍しい部位まで、
たくさんの種類のシカおやつが生まれました。
どれも「命をまるごといただきたい」という想いから生まれたものです。
ぽけっとのシカおやつは、人間用のシカ肉と同じ品質で作っています。
私たちが自ら狩猟し、許可を得た衛生的な施設で処理・乾燥。
全て自分たちで試食し、息子やメリーと“分け合って食べる”のが日常です。
ペットは「器物」ではなく、大切な家族。
だからこそ、人もペットも同じものを安心して食べられるように。
その想いが、ぽけっとのシカおやつに込められています。
今もメリーは13歳。今もメリーは13歳。
45cmのベッドにピョンと飛び乗るほど元気いっぱい。
息子と仲良く、今日もシカおやつを分け合っています。
🦌「命をいただき、命をつなぐ」——
それが、ぽけっとのシカおやつの原点です。